英雄*戦姫  かんそう

そういやこんなブログもありましたっけ! と存在を思い出したのでエロゲ感想でも(約四ヶ月ぶりの更新)。
『英雄*戦姫』。これはですね、根本的には良く出来ているというか、こういうタイトルって「ダラダラと遊ばせる力」が最も重要ではないかと思うんですけど、その辺がしっかりしているんですよ。『戦国ランス』とか『大番長』とかもみんな一緒ですけど、ああいうのってプレイ時間の中では「続き見てえー!」「うぉーやるぞぉー!!」と盛り上がってる時間より、「もう1ターン、もう1クリック」となんだかダラダラと続けてしまう時間の方が多いんですよね。前者の気持ちになってるのがプレイ時間中5時間あるとすると、後者が95時間くらい、みたいな。他にも『サカつく』とか『ダビスタ』とか、要するにSLGモノってだいたいそんな感じですけど。『英雄~』もそうで、結構ダラダラと続けさせる力を持っています。なんとなく、もう1ターン、もうちょっと、と思ってしまう。これはキャラの可愛さも相まってますね。このキャラが可愛いから使いたい。このキャラが可愛いから仲間にしたい。クリアするだけなら(時間さえかければ)だいたいどんなキャラクターでもなんとかなる、というのがこのゲームのキャラゲーとしての懐の深さですから、お気に入りキャラだけで部隊編成も頑張れば出来ます。個人的にはロリっ子戦隊でも作ろうかと思ったのですが、しかし意外にもこの絵だと「絵だけでロリ非ロリの判断が出来ない」んですよね。大槍先生の絵だと、みんなロリではないように見えてしまう。同人サークル名が少女騎士団というのがもう自明の理なんですけど、少女とロリは別物なので、そんで基本的にはみんな「少女」なのです。そんなわけで、性格見てはじめてロリか非ロリかが判別できる。だから自分の中ではアレキサンダーは世界で最もロリっぽくない見た目のロリですし、ウィリアム・キッドもなかなかロリ、ヴラド・弁慶・ツタンカーメン・ベートーヴェン……ああ素晴らしき世界の英ロリ! 逆にイヴァン雷帝とか超ババアですね。孫ちゃんも見た目しかロリではない。変なバケモンに乗った円卓の騎士も実はアレで非ロリ(あれは少女であっても、ロリではない)。ちなみにマゼランはちょっとロリ入ってて好きですがクックはちょっと少女入ってるだけの完全な非ロリですね。


―――ああ、すいません、何を言ってるんだが自分でもわかんねえ。


で、このゲームはかなり細かい部分にかなり細かい欠点というか、たとえば自分の場合はカーソルが合ってないこととかが微妙にいらついたわけです。戦闘で、行動順が来たら「そのキャラ(の行動選択枠)にカーソルを合わせて」そして攻撃を選んだら「敵にカーソルを合わせる」、この細かいところ! どうせキャラにカーソル合わせるんだから最初から自動で合わせとけばいいじゃん、どうせ敵攻撃するんだから最初から自動で合わせときゃいいじゃん、みたいなところがですねー、いら度としては0.03ポイントくらいなんですけど、戦闘って余裕で1000回くらいするじゃないですか、なのでもう最終的にはこれの所為でゲーム評価がマイナス30点される(0.03×1000=30)みたいな感じで、ちくちくとボディーブローのように不満が溜まっていきました。こういうところです。こういう細かいところ! あの山賊が襲ってくるウザイシステムとか、装備変更がウルトラやりにくいところとか(パッチでマシになりましたが)、ステータスみたいな項目が事実上ないので技は使ってみるまで分からないところとか(パッチで改善されましたが)、まあご覧のように結構パッチで改善されているんですけど(しかし自分はムー大陸出現あたりまでパッチの存在など気にも留めていなかったのでモロに死亡)、そういう細かいところにポツポツと難点がありまして、それが勿体無かったので、『2(仮)』ではその辺なんとかしてパワーアップしてくれたら嬉しいなーと。
あとイベントもパワーアップしてほしいなと。てゆうかそもそも金が増える理由もなく金が増えるイベントとか何故かアイテム拾っていることになっているイベントとか違和感激しいんですよ。なぜメシを食っただけでプラス10万も資金が手に入るのだ……みたいな。そこがなんか引っかかっちゃうんですよね。ハンバーグを焦がしてしまって-3000万じゃあるまいし。あと後半のイベント大量開放は何時間もイベント選び続けても終わらないみたいな事態が起きて辛かったです。

大雑把に言えばそんな感じでした。不満点もあるけど、まあ良かったのではないか、みたいな。戦闘は基本的にヌルいですが、この世界はヌルくないと成り立たないわけで、そう考えるとよく出来ていると思います。世界平和のために世界征服っていうかなりアレな発想でして、つまり平和に暮らしている国に「私たちは世界平和のために来ました」とか言って戦争しかけ(しかし本人は大真面目である)そんでもって征服するという、ぶっちゃけわけわかんねーゲームなのですが、しかしそんなわけわかんねー動機を許容するだけのファジーさが、そのヌルさに秘められているわけです。つまり、「ゲームそのもののヌルさ」「キャラクターが死なないというヌルさ」「基本的に全員可愛い女の子で殺伐さが脱臭されているというヌルさ」により、「みんなお友達!」みたいな世界平和征服可能世界観が許容されている。簡単に言えば、いきなりやってきた奴らとガチに殺し合いした後に「平和な征服ですー」とか言われても何の説得力もありませんが、競い合いみたいに戦って誰も死なない後に「平和な征服ですー」とか言うのは、前者に比べれば多少説得力がある(諦観かもしれませんが)。それをプレイヤーレベルに敷衍すると、単純にゲームの難易度という話にもなるわけです。難易度が高いと不可能というわけではありませんが、低くできるなら、難易度は低くした方が良い。
しかし後半、敵も味方も英雄技連発してくるようになると、途端に難易度が跳ね上がるんですよね。途端に、ガチの殺し合いになる。しかしその頃には世界平和征服は為されていて物語は別の悪者とのバトルに移行しているので、いや良く出来ているなーと。物語上においてもゲーム難易度においても、ナポレオンとかコロンブスとかとはガチの殺し合いではありません(むしろ試しあいみたいな感じ)ですが、ムーとかナイアとかとはある種リアルにぶっ殺しあいですので、ゲーム難易度もリアルにぶっ殺しあいモードに移行しているわけです。
ゲームとしてはここからが面白くなってくるので、むしろこっちをもっと長くやりたかったですね。たとえば二周目は敵も味方も最初から英雄技解放でガンガンぶっ放しまくるバランス崩壊モードとか作ってくれてたら楽しそうだなーとか思います。